この動画では「応用プロンプトエンジニアリング」と「実践テクニック」について解説します。
これまでの第1節・第2節でインプット(知識の習得)を行ってきたので、第3節・第4節ではアウトプット(実践)中心の内容に移行します。
基礎編の復習:ゼロショットプロンプトとは
まずは復習から入りましょう。基礎編で学んだ「ゼロショットプロンプト」を覚えていますか?
ゼロショットプロンプトの定義
ゼロショットプロンプトとは、特定のタスクに対して具体的な実行例を与えず、単一の指示だけで回答を促すプロンプトの形式です。
例
「この文章を要約してください」
このように、説明や事前情報を省略したまま質問文だけで回答を求める方法です。
メリット
- 手軽で迅速に使える
一文でも成立するため、すぐに利用できます。 - 多様なタスクに適用可能
翻訳、要約、アイデア出しなど幅広く使えます。
デメリット
- 出力精度が不安定
前提条件の共有がないため、意図が正しく伝わらないことがあります。 - プロンプト設計に工夫が必要
条件を明確に伝えなければ、期待した回答が得られないことがあります。
精度を上げるための2つのポイント
出力の精度を高めるには、以下の2点が非常に重要です。
- 前提情報を明示すること
- 回答イメージを事前に伝えること
これらを加えることで、ChatGPTが文脈を正確に理解しやすくなり、より的確な出力が得られます。
前提情報として押さえるべき5つの要素
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 目的 | 要約・分析・提案など、何をさせたいか |
| 対象 | 誰に向けた出力か(上司・顧客・社内など) |
| 形式 | 箇条書き・文章・リスト形式など |
| トーン | フォーマル、カジュアル、フレンドリーなど |
| 制約 | 文字数制限、語尾の指定、使用禁止表現など |
これらの情報を明確にすることで、出力の品質が大きく向上します。
これから学ぶ5つの応用プロンプト
この後は、以下の5種類の応用プロンプトをワーク形式で学んでいきます。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 1. Few-shotプロンプト | 実行例を提示してから質問する形式 |
| 2. 制約条件付きプロンプト | 出力に明確な制限を設ける |
| 3. ステップバイステッププロンプト | 回答を段階的に導く |
| 4. パワハラプロンプト | 論理性や構造を重視した設計 |
| 5. 水平思考プロンプト | 発想力や創造性を引き出す設計 |
Few-shotプロンプトとは?
Few-shotプロンプトとは、事前に1つ以上の実例(お手本)を提示し、そのパターンに倣って回答させるプロンプト形式です。
なぜ実例が必要か?
GPTに対して出力のイメージ(理想形)を共有することで、認識のズレを防ぐことができます。
これは特に「精度の高い出力」や「文章の雰囲気を整えたい場面」で非常に有効です。
この後のセクションでは、それぞれのプロンプト形式について、具体的な事例とともにワークを行いながら理解を深めていきます。
各プロンプトの設計意図や使い分けのポイントをしっかり把握し、応用力を養いましょう。

